2025年GWのポルトガル旅行の際、偶然にも未曾有の大停電の発生と重なってしまいました。交通機関は大荒れだったみたいですが、不幸中の幸いで私はリスボン滞在の中日だったので、その手のトラブルには巻き込まれずだったのですが、その時の街の様子をご紹介します
報道では大混乱と言っていましたが、実際のところ街は大きな混乱もなく、信号が止まりカードが使えないこと以外は概ねいつも通りの生活を送っていました。いっぽうで、大手スーパーやマクドナルドなどはおそらくレジが稼働しないことなどから完全休業閉店に。こういう時に個人商店が多いヨーロッパは強いですね。一方で携帯の電波も不安定になり、結構インフラって電気に頼っていることを痛感する一日でした。
観光客としてはいつ戻るかわからない不安や、手持ちの現金が心許ないところが不安でしたが、みんなは結構普段通りの生活をしていて、ポルトガル人のEasy Goingな感じがとても伝わる一日でした。(災害大国日本人としては、そんなことより長期戦に備えなくていいの!?ってなるくらいに)

街のお店は継続して営業。電気を使わないものだけを現金販売で提供しており、いつも通り賑わっていました

もちろん地下鉄などは完全休業。昼間なのに完全封鎖されていました

一部の高級ホテルとその付属のバーは非常用電源があるのかいつも通りの営業。人がそこに集まっており、大変賑わってました。資本主義ぃぃぃぃ

回復は結局夜の8時ごろあたりが暗くなってからでした。全体が着くのではなく、順番にエリアごとに回復していき、回復した地域では歓声が上がっていました。
2025年4月28日 イベリア半島大停電の概要
2025年4月28日、スペインとポルトガルを中心としたイベリア半島全域で、近年ヨーロッパでも類を見ない大規模停電が発生しました。南フランスの一部にも影響が及び、現地は一時的に大混乱に包まれました。
停電発生の経緯
- 現地時間12:33(CET)、スペイン南部で発生した一連の発電所トリップ(合計約2200MW)が引き金となり、周波数の急激な低下と電圧上昇が発生。
- その後、スペインとフランス間の交流送電線が同期喪失保護装置によって遮断され、イベリア半島の電力系統がヨーロッパ本土から孤立。
- わずか数秒間でスペインの電力需要の約60%(15GW)が失われ、全域の電力供給が停止しました。
- ポルトガルやフランス南部でも同様の影響が発生し、鉄道・地下鉄の運行停止、携帯電話・インターネットの通信障害、信号機の消失、ATMや店舗レジの機能停止など、生活全般に深刻な支障が生じました。
社会への影響
- 病院や原子力発電所、刑務所など一部重要インフラはバックアップ電源で被害拡大を免れたものの、都市部では停電による混乱が拡大。
- 飛行機の欠航や地下鉄・鉄道の全面停止、日常生活インフラの麻痺が起こり、スペイン内務省は国家非常事態を宣言し、3万人の警察官を動員して治安維持にあたりました。
- 街ではスマートフォンのライトやろうそくを頼りに過ごす人々の姿が見られました。
原因と復旧状況
- 停電の根本原因は依然調査中で、現時点ではサイバー攻撃や異常気象の兆候は確認されていません。
- スペインとポルトガルの送電事業者、欧州送電系統運用者(ENTSO-E)によると、事故直前には周波数・電力変動が観測されていたものの、発生時点では運用範囲内だったとされています。
- 復旧作業はフランスやモロッコからの電力支援も受けつつ進められ、夜までに主要都市の半数以上で電力が回復。翌朝までにはほぼ全域で復旧しました。
まぁ、何かといい経験かつ他ではできない経験でした。災害への備えは大切で、いくらキャッシュレスが進み、不要だと思っても最低限の現金を持ち歩くのは日本でも海外でも必要ですね。



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