中国高速鉄道 各クラス乗り比べレビュー

China

2026年のシルバーウィークはゲイ都とも言われる成都🐼と九寨溝をめぐる旅
その道中の移動として初めて中国版新幹線に乗車しました

日本とほぼ同じなの?座席クラスいくつかあるけど、どれがいいの?
と、迷うことも多かったので実際に乗ってみた乗車レビューをお届けします

同じ区間で12,000円の商務座と、4,000円の二等座

私は成都と重慶を高鉄で往復しました。行きは商務座、帰りは二等座を利用し、支払った額は行きの二等座が4,000円、帰りの商務座が12,000円でした。同じ都市間の移動で、約3倍もちがいます。

加えて、成都東↔黄龍九寨を一等座で往復もしました。つまり商務座・一等座・二等座の3つに、この1回の旅行で全部乗ったことに。

乗った区間と等級(この記事の前提)

私が乗ったのは次の3区間です。時期は2026年秋、予約はすべて Trip.com です。

区間等級Trip.com で予約し、支払った額(片道)
成都東 → 重慶北商務座12,000円
沙坪坝 → 成都東二等座4,000円
成都東 ↔ 黄龍九寨一等座(往復)片道6,000円

正直に書いておくと、重慶側の駅が行きと帰りで違います。重慶などの大きな都市には高速鉄道の発着駅が複数あり、どこに宿泊するかや本数も違うのでその時便利なものを選ぶのがGood。
所要時間も便によってまちまちなので、時刻表とにらめっこするのが吉。沙坪坝は駅としてもコンパクトなので、他の高速鉄道駅より迷わないのでおすすめです。

沙坪坝駅。大都市の駅にしてはこじんまりとしていて使いやすい

今回は行きは重慶北駅に着き、帰りは沙坪坝駅から乗りました。なので厳密には「同じ区間の往復」ではなく、「成都と重慶という同じ都市間の往復」です。成都東↔黄龍九寨の乗車時間は、体感で2時間ほどでした。

結論:基本は一等座。2時間までなら二等座で足ります

基本は一等座がおすすめです。超長距離を乗るなら商務座も全然ありだと思います。そして二等座でも、2時間程度までなら普通の人であれば十分だと思いました。

でも僕が次に同じ区間を移動するなら、2時間程度乗るなら極力一等座にしたいなと思います。二等座でもいいけど通路側必須かなぁ、というのが今の気持ちです。

乗り心地そのものは、一等座も二等座も日本の新幹線と基本は同じ快適さでした。少し狭いかも、とは思いました。

二等座:日本と同じに見えて、やっぱり少し狭い

日本と同じに見えるけど、少し狭い。これが座って最初に思ったことです。

幅が狭く感じたことに加えて、前後幅も新幹線より狭く感じました。どちらか一方ではなく、両方です。仕様として確認すると、二等座の座席配置は3+2列で、横1列に5席入っています。

一等座:日本のグリーン車がそのまま出てくる

日本のグリーン車そのまま。これが一等座に座った感想です。座席配置は2+2列。快適さは日本の新幹線と同じでした。

電源については、体験としてだけ書きます。私が2026年秋に乗った列車では、一等座以上には座席に電源がありました。 ただしこれを「中国高鉄は一等座以上に電源がある」と読まないでください。等級による電源の設置差を裏づける公式資料は見つけられませんでした。実際の設置は車両形式ごとに違い、製造元の中国中車は、復興号の智能動車組では二等座にも全席にUSB充電口があると公表しています。私が乗った列車がそうだった、というだけの話です。

Wi-Fi にはつないでいませんが、電波は通じました。

商務座:飛行機のビジネスクラスがそのまま線路に乗っている

飛行機のビジネスクラスそのもの。これが商務座の第一印象です。そしてフルフラットになりました。

座席配置は、私が乗った便は通路の左右に1席ずつの1+1列でした。

仕様としても補足しておきます。復興号の智能動車組の商務座は、製造元の中国中車の公表資料によると、通路の両側に半高の仕切りと引き戸を備えた個室型で、座席は「坐姿・半躺・平躺(水平)」の3姿勢を自動で切り替えられるとされています。乗る列車の車両形式によって仕様が異なるため、すべての商務座が同じとは限りません。私が乗った便がフルフラットだった、という話です。

成都東駅のラウンジに集合して、改札に並ばない

ラウンジからの体験は、すごかったです。

私が乗ったとき、成都東駅では商務座の乗客はラウンジに集合しました。改札時間になると呼び出しがあり、案内に従って移動しました。すでにチケットは確認済みなので、改札はそのまま通過でした。並ばなくていいのも利点でした。

制度としても、商務座専用の待合エリアは12306が案内しています。直轄市・省会都市・計画単列市の主要高鉄駅に設けられ、飲料・食品・新聞・映像が無料とされています。成都東駅・重慶北駅の場所は情報ボックスに書きました。一方で沙坪坝駅は12306の掲載リストにありません。

ただしラウンジ自体は、期待しないほうがいいです

成都東駅のラウンジは、微妙でした。とくにきれいでもなく、ただ飲み物とスナックが置いてあるだけ。すごいのはラウンジ「からの」体験、つまり並ばずに改札を通れる導線のほうで、ラウンジそのものではありません。

食事が出て、車内アナウンスもない

商務座には食事の提供がありました。ドリンクもあります。そして静かです。どの等級もそこまで気にならなかったのですが、商務座は車内アナウンスもなく、ほんとうに静かでした。

超長距離を乗るなら商務座も全然ありだと思います。ただ私の場合、6時間以上乗るなら検討しますが、それなら飛行機乗るよなぁとも思います。

体が大きいと、二等座は結構ぎりぎりです

ここは、私と同じ体格の読者に向けて書きます。

とくに体が大きい男性的には、二等座は結構ぎりぎりです。具体的に何が起きたかというと、隣の人と肩がぶつかりました。2+2列の一等座と比べて、二等座は横1列に1席分だけ多く詰めている計算です。

なので対処は2つです。ひとつは通路側を必ず取ること。二等座でもいいけど通路側必須かなぁ、というのが正直なところです。もうひとつは、素直に一等座に上げることです。2時間程度乗るなら、極力一等座にしたいなと思います。

幅だけでなく前後幅も新幹線より狭く感じたので、私のように体が大きいと、この差は効いてくると感じました。

何が3倍分で、何が3倍分ではなかったのか

成都と重慶の往復で、行きを商務座、帰りを二等座にしました。12,000円と4,000円、約3倍の差です。

3倍分だったもの。 座席(飛行機のビジネスクラスそのもの。私が乗った便はフルフラットになりました)、食事(商務座では食事とドリンクが出ました。一等座・二等座では提供を受けていません)、ラウンジからの導線(集合して、呼ばれて移動して、改札をそのまま通過。並ばなくていい)、静けさ(車内アナウンスもなく、ほんとうに静か)。

3倍分ではなかったもの。 ラウンジの質そのもの(とくにきれいでもなく、飲み物とスナックが置いてあるだけ。微妙でした)、そして所要時間です。所要時間は等級では変わりません。成都東→重慶北も沙坪坝→成都東も、12306の公表情報では最短1時間02分です。これは私が計ったのではなく、公表データの話です。

つまり商務座で買っているのは、座席と食事と静けさ、そして改札に並ばない導線です。ラウンジが豪華だから高い、という理解で予約すると、たぶんがっかりします。

二等座一等座商務座
座席配置3+2列(仕様)2+2列(仕様)1+1列
電源未確認(使っていません)私が乗った列車にはあり私が乗った列車にはあり
食事提供を受けていません提供を受けていませんあり
静かさそこまで気にならないそこまで気にならないアナウンスもなく、ほんとうに静か
リクライニング——フルフラットになった
荷物置き場狭い狭い狭い

座席配置の二等座・一等座は公式の仕様で、商務座の1+1列と、ほかの行は私が乗った列車の話です。荷物については、どの等級でも置くところが狭く、デッキに置くスタイルが多いです。商務座でもそこは変わりませんでした。大きいスーツケースを持っていくなら、等級を上げても解決しないと思っておいたほうがいいです。

駅には30分前に着いたほうがいいです

中国の高鉄は、改札に締切があり、全員が保安検査を通ります。そのぶん、私の感覚では日本の新幹線より飛行機に近い動き方になります。日本の感覚で5分前に行くと、乗れません。

改札(検票)の締切時刻は、駅ごとに違います。中国の《鉄路旅客運輸規程》は、駅が発車前に検票を打ち切ることを前提に、「何分前に打ち切るか」を各駅が駅構内で公告するよう義務づけています。全国一律の時刻は定められていません。私が乗ったときは、5分前くらいには締め切られる感覚でした。

そのうえ、どこも駅が広大です。手荷物検査と改札の締切と駅の広さ、この3つが重なるので、30分前には着いたほうがいいと感じました。

中国の駅はどこもめちゃくちゃ広大

本人確認は、パスポートを提示すれば乗れました

パスポートを提示することで乗れました。ただし駅によって、有人改札に行く必要があったり、改札でスキャンすればOKだったりまちまちでした。改札の機械の差によるものです。

制度として補足すると、中国鉄道は実名制で、外国人旅客は有効なパスポートで実名制切符を購入できます。電子切符の場合、購入に使ったパスポートそのものが乗車証です。JR東日本みたいに、事前に駅で発券する必要はありません!

通信はローミングにしました

通信は現地SIMではなく、日本のキャリアの国際ローミングにしました。日本の大手キャリアには、中国を対象にした定額ローミングがあり、料金プランによっては追加料金なしで使える枠もあります(条件・日数の上限あり)。自分の契約プランで事前に確認してください。

ただ、つながりにくさはありましたね。ローミングだからだと思います。車内では Wi-Fi にはつないでいませんが、電波は通じました。

予約は Trip.com。

私は3区間すべてを Trip.com で予約して、問題なく乗れました。

Trip.com 側は、パスポートを証明書種別に選んで予約でき、駅では有人窓口でパスポートをスキャンして本人確認を受ける、と案内しています。1枚あたり数ドル程度の手数料がかかります。

私はこれで3区間とも乗れましたが、「だから安心です」とは書きません。上の注意を読んだうえで、自分で選んでください。

もうひとつ。上の等級ほど1両に入る席数が少なくなるので、希望の便で一等座・商務座が埋まっていることはあります。一等座を基本にするなら、早めに動いたほうがいいです(これは私の実感です)。

まとめ:私ならこう買います

  • 2時間程度乗るなら、極力一等座にしたいなと思います
  • 二等座でもいいけど、通路側必須かなぁというのが正直なところです。私は体が大きいので、隣の人と肩がぶつかりました
  • 商務座は6時間以上乗るなら検討します。ただ、それなら飛行機乗るよなぁとも思います

二等座でも2時間程度までなら十分です。それ以上なら一等座。これが3つ乗ってみた結論です。

中国国内の移動については、北京で空港間を移動したときの記録も別の記事に書いています。あわせてどうぞ。

沙坪坝 → 成都東
所要時間: 最短1時間02分
実売運賃: 二等座 約125〜166元/一等座 約200〜266元/商務座 約407〜581元
商務座ラウンジ: 12306の掲載一覧に沙坪坝駅の記載なし

成都東 → 黄龍九寨
所要時間: 最短1時間33分
設定等級: 一等座・二等座のみ(商務座・特等座なし。C列車のみの運行)
実売運賃: 二等座 約130〜151元/一等座 約210〜243元
駅: 黄龙九寨站(松潘県川主寺鎮・標高2,977m)。九寨溝景区まで約93km・車で約2時間

私が支払った額(2026年秋・Trip.com で予約・片道)
商務座(成都東→重慶北)12,000円/一等座(成都東→黄龍九寨)6,000円/二等座(沙坪坝→成都東)4,000円
※上の元建て運賃とは別の時点・別の条件の金額です。現在の運賃ではありません。

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